緑内障とは、見える範囲(視野)がだんだん狭くなって、場合によっては、最後には失明してしまうこともある病気です。その原因は、目の圧力(眼圧)が高くなることと、目にくる血液の量 (血流)が少なくなることと言われています。主な原因は、眼圧です。ではなぜ眼圧は高くなり眼圧が高くなることがどうして目にとって悪いのでしょうか?
眼球は簡単に言えば、房水という水の入ってボールです。房水は水彩(茶目)の裏にある毛様態という部分でいつも一定量生産され、水晶体や角膜(瞳の膜)に栄養を与える役目をしています。
そして生産された房水は、角膜と虹彩の根本の「隅角」という部分から吸収されます。房水の生産と吸収が同じ量ならば、眼圧は上がりません。隅角は、房水を目の外に排出する下水管の役目をしていますが、この働きが悪くなれば、目の中に水がたまり眼圧が上昇するわけです。
ヒトの眼圧の正常値は、10〜20ミリHgですが、これを越える眼圧が長い間続くと目の神経に悪い影響が出てきます。目の神経は脳から約100万本の神経線維の束として眼球内に入りそこで90度方向を変えて、アサガオ上に眼球内壁に広がって「網膜」という光を感じる視神経の膜となります。視神経が90度方向を変えて、アサガオ状に広まる視神経の根本の部分を 「視神経乳頭」と言います。眼圧が高くなると、この視神経乳頭が圧迫されてくぼみができると共に神経線維が1本ずつだんだんに死んでいきます。視神経が死んだ部分の網膜は、光を感じることができないので、その網膜が担当している視野は見えないことになります。
この状態を視野の狭くなった(視野狭窄)と言い、これが進むと失明に至ります。
緑内障は、十年、二十年と長い時間をかけてゆっくりと進行し、自分で視野が狭くなったと気づいた時には、かなり悪くなった時です。少しぐらい眼圧が高くても自覚症状は全くないのです。これが緑内障の恐ろしいところです。
ですから、健康診断などで視神経乳頭に異常があると言われたら、まず眼科医の精密検査を受けることをお勧めします。検査は、眼圧、視野、眼底、隅角検査などを行い、それらすべての所見から、緑内障かどうかを診断します。
緑内障で視神経を痛める原因は、眼圧が高いことですから、治療は眼圧を下げる目薬を使うことが主な治療になります。それでも眼圧が下がらない場合は、手術になります。
そして、なにより大切なことは、眼科での定期診療を欠かさないことです。